【小学校低学年の部】 2020年
この書籍/本は2020年の「青少年読書感想文全国コンクール」の課題図書です。
山のちょうじょうの木のてっぺん
読みやすさ:★★★☆☆
書きやすさ:★★★☆☆
「山のちょうじょうの木のてっぺん」を読んでみた印象
活動的でおちょこちょいな「いがらしくん」と、繊細でおとなしい「にしやん」の
2人のお話です。にしやんのうちのおじいさん犬・ごんすけが弱っていく姿を、
2人の視点から見ています。
読むお子さんの経験や性格によってはいがらしくんとにしやんどちらかに
共感できるのではないかと思います。どちかも理解できるということもあります。
犬や猫を飼っている経験がある場合は、いっしょに生活してる家族のようなペットと
別れを経験する、もしくはこれから経験するかもしれないということを重ねて、
読書感想文を書くことができるのではないかと思います。
大切な人・家族・ペット・ものとのお別れについて考え、そのときどんな気持ちになって
そういう経験をしている人に自分はどのようなことをしてあげたらいいのかを
考えるきっかけになる本だと思いますし、そういった気づきを感想文にできると思います。
「山のちょうじょうの木のてっぺん」(画像/JPG)テンプレート
「山のちょうじょうの木のてっぺん」印刷用(PDF)テンプレート
おれ、よびだしになる
読みやすさ:★★★★☆
書きやすさ:★★★☆☆
「おれ、よびだしになる」を読んでみた印象
ほとんと絵本と言っていいと思います。
文字は少なく、絵が描かれていて、内容もわかりやすいです。
文字を読むのが苦手なお子さんでも、すぐに読み切れると思います。
主人公が相撲の「よびだし」になる夢を実現しようと頑張るお話です。
好きなことに夢中になること、好きなことを維持し続けることの
大変さと大切さが感じられる内容で、感想文が書きやすいのではないかと思います。
5歳ごろから中学卒業とともに相撲の世界に入り、よびだしの修業をして
1年を過ごすという長い期間の(ある意味、壮大な)成長物語です。
相撲やよびだしについて知らないこと、興味深い知識などもあり、
その点についても感想文が書けると思います。
「おれ、よびだしになる」(画像/JPG)テンプレート
「おれ、よびだしになる」印刷用(PDF)テンプレート
タヌキのきょうしつ
読みやすさ:★★★★☆
書きやすさ:★★★★☆
「タヌキのきょうしつ」を読んでみた印象
むかしのひろしまのおはなしです。
文字も大きく、ふりがなもふっていますし、ページ数もそれほど多くないので
読みやすいと思います。たぬきが出てくるのでファンタジーな雰囲気です。
後半は戦争や原爆などの話もありますが、前半の多くはたぬきたちの
おはなしになっているのでそれほど悲壮感はありません。
今、あたりまえのように学校でたくさんのお友だちといっしょに勉強できることが
とても大切・すごいことだということを人間ではないタヌキの視点や、
戦争という視点で見ることができます。
※今年はコロナで学校で学ぶことができない経験をしたことで、
がっこうやみんなと学べることの大切さが感想文として書けるのではないでしょうか?
「タヌキのきょうしつ」(画像/JPG)テンプレート
「タヌキのきょうしつ」印刷用(PDF)テンプレート
ながーい5ふん みじかい5ふん
読みやすさ:★★★★★
書きやすさ:★★☆☆☆
「ながーい5ふん みじかい5ふん 」を読んでみた印象
絵が大きく、文字は少なく、ほとんど絵本なので、とても読みやすいです。
読むことはカンタンにできるかもしれませんが、感想をある程度の
文字数として書いて感想文にするのは、少しむずかしいかもしれません。
自分の体験から感じた5ふんの長さの話をする。
自分の具体的な体験と、そのときの感情、どうしてそう感じるかという
考えを入れると文字数も増えて、オリジナリティのある感想文が書ける
「(今までの体験)のとき、△△△が・・・だったので、5ふんは
(はやく感じた/とてもながく感じた)。なぜなら・・・だと思う。」
自分の体験/考えだけでなく、家族や友だちの話を聞いてみて、
自分の考えと比べてみるとより文字数が増えて感想文が書きやすい。
「ながーい5ふん みじかい5ふん」(画像/JPG)テンプレート
「ながーい5ふん みじかい5ふん」印刷用(PDF)テンプレート
まとめ
物語を読むのが好きなお子さんには「山のちょうじょうの木のてっぺん」か「タヌキのきょうしつ」がオススメです。とくに、自分の身近な設定なら「山のちょうじょうの木のてっぺん」、ファンタジー要素が好みなら「タヌキのきょうしつ」がいいと思います。
本を読むこと、活字が苦手なお子さんには「おれ、よびだしになる」「ながーい5ふん みじかい5ふん」がカンタンに読み切ることができます。その分、感想文を書くのには工夫が必要です。「もし自分なら~」「~のときは・・・と思った」など、自分の体験やもし自分ならの「仮定=たとえ話・もしも話」で乗り切りましょう!
※感想文の本を決められない場合は、
今までの「青少年読書感想文全国コンクール」の 小学校低学年の課題図書